柱の森で
田井賞

柱の森でIn the forest of pillars

Name:
伊藤響
Hibiki Ito

柱の森で

伊藤響

この図書館は、開いた空間・中間領域・閉じた空間の3つで構成される。プランを見ると、公園側の事務室やトイレなど閉じた空間から西に行くにつれて、オープンスペースや開架図書などがある開いた空間へグラデーションされていく。中間領域にはエントランスや貸出カウンターがあり、閉じた空間と開いた空間をつなぐ役割をする。ここにカフェの厨房も置き、軽く立ち寄ったりカフェ目的で来たりする人も訪れやすくなっている。
1階は特定の機能を持たないのに対し、中2階からは本棚が置かれ、図書館の機能を持つ。そのため、1階からは見上げるかたちで本を探すことになる。中2階以降は、均等に割られた柱スパンの間にランダムに各階フロアが広がっている。1階から直で各フロアに行くことはできないようにし、一階上がるごとに必ず各フロアを経由することになる。各フロアが踊り場的な存在として上の階に上がっていく。

教員講評

一見スケールアウトしているかのような、巨大な柱が林立する空間である。柱に引っかかるようにスラブが島状にレベルを変えて配置され、巨大なワンルーム空間に本のための空間がまるで神殿のように立ち現れている姿は壮観で気持ち良い。敷地形状に合わせて狭い側には機能的な小部屋が並ぶとともに屋根も少しずつ小さく低くなっていく。この殺伐とした対比が意図的であるのか無意識なのか、そこは問いたいところである。(田井)