文明の烽火-地域内資源循環を生み出す、林業に根差したウイスキー蒸留所
滝内裕大
「自然の循環への帰還」
自然は、長い時間の中で、身の回りの資源を循環させながら生きている。人間もその一部であったはずなのに、そのことを忘れ、遠い土地の資源を運び出し、自然に還らないモノを作り出した。そして、自然の循環から外れた。持続可能性を考える現代にとって必要な産業とは、自然のプロセスを持ち、自然の循環の一部となる産業ではないのか。身の回りの資源循環が私たちの生活と直接的に触れる場所を目指して。この建築が建ち、煙突から上る煙は、新しい文明の誕生を告げる烽火となる。