ひらけたがっこう
脇坂賞

ひらけたがっこうOpen school

Name:
伊藤暉
Hikari Ito

ひらけたがっこう

伊藤暉

小学校に田んぼのイメージを落とし込む。私の出身の小学校のある地域は「千町田」と称され、広々とした田んぼが多くあることで知られた地域である。幼少期、通学路と言えば田んぼの用水路かあぜ道だった。あぜ道は水をせき止め、田を区画し田同士をつないでいる。本小学校を中心に周辺にはレクリエーションや図書館といった文化施設が多くない。近隣住区範囲圏内(500~800m)に存在しないのである。本計画では、小学校に公共機能を付加した地域に開いた小学校を計画する。

教員講評

近接する幼稚園をL型に囲む南エリアと、道を挟んで向かいの飛び地から成る変則的な敷地。南エリアには校舎とグラウンドを千鳥状に、飛び地には図書・プールを配置し、二つの敷地をブリッジで結ぶ。校舎棟の教室は入れ子状に配置され、整然と並ぶが、教室間の屋根に設けたスリット状のトップライトからの採光だけでは1階の教室は照度不足とならないだろうか。各棟の壁面のコーナーをR状にして四周を囲む処理は柔らかな印象を与えるだろう。(脇坂)