開かれる屋根
寺田早登
開くというテーマの設計で私は地域の人との交流を持てる敷地内、広々としていて開放感を感じて生活を送れるような住宅内部と考えた。しかし敷地スペースを地域に開きすぎて居住者の生活をマイナスにしてはいけない。 そのためコミュニケーションもとれ、広々と感じることができるが家族のスペースを確保できる住宅を意識して設計した。 そこで今回私は屋根に注目して開く家を設計した。屋根は雨風をしのぐ役目と多くの人が第一に思いつく。しかし日光の取り入れ方や配置の仕方を工夫すれば明るく広々した住宅内を作り出したり、スペースを区切リスペースを作ったりと屋根の掛け方で大きく変化をつけることができる。その屋根の利便性を生かした開く家を今回は設計した。
教員講評
南西側の庭と縁側に対して、北東側に立体的なデッキを対比的に作る配置計画が興味深い。暗くなりがちな北側デッキが1層持ち上げられることにより、明るく開放的な場所となり、南側とは異なる豊かさが生まれている。シンプルな作品だが、敷地と建物の配置、そこから生まれる余白を丁寧に関係付ける姿勢に共感した。(後藤)