グレン・マーカット「マグニー邸」
佐藤賞

グレン・マーカット「マグニー邸」Magney House

Name:
伊藤勢来
Sera Ito

グレン・マーカット「マグニー邸」

伊藤勢来

オーストラリアの広大で厳しい自然の中にぽつんと建つテントのような家を実現するためにグレンマーカットはマグ二―邸を建てた。地球上で最も降水量の少ない地域の一つであるオーストラリアでマーカットは、風・日光・水などの自然エネルギーの利用を考え環境に配慮した建築で世界的な評価を集めた。このマグ二―邸も、同様に、光の概念や自然の要素に焦点を当てられる。最も特徴的な屋根には波形鉄板が用いられている。これは最大限に雨を集めることや景観を生み出す素材だけでなく、軽量なうえ合成が高く、運搬や施工性に優れているといった材料にかかるエネルギー量も意識している。周囲にあるのは自然だけのマグ二―邸は、建物そのものが自然環境により決定づけられ他の住宅に見られない力強さを感じた。

教員講評

オーストラリアを代表する建築家グレン・マーカットのマグニー邸のトレースおよび模型制作である。マーカットの作品の特徴は、ミース・ファン・デア・ローエのファンズワース邸にみられるシンプルな構成からインスピレーションを得て、それをオーストラリアのバナキュラーな建築素材、たとえばコルゲート・アイアンなどを使ってデザインを組み立てたことである。マグニー邸においても、バタフライ形状のコルゲート・アイアンの屋根が一直線に連続して全体が構成されている。図面は、このようなマーカット自身のデザイン・コンセプトを良く理解したうえでトレースされている。模型もまた、大きなものであったが、しっかり作成されていた。(佐藤)