袋井音楽道場 ~螺旋~
中川照之
この敷地は法多山の駐車場に位置する。法多山は1300年前に行基がこの場所に密教を伝えてから、お坊さんの修行の場として使われてきた。これにちなみ、この敷地で音楽の修行場を開くことを提案する。
私が目指す音楽の修行場は「参拝者との距離が近い修行場」である。ホールや宿泊施設は街路で分断し、ここを訪れた人は演奏の音にはさまれながら、街路を行ったり来たりするすることが出来る。演者側も常に観客となる人が近くを通るため、常に本番さながらの気分を味わうことが出来る。
また、スタジオやホールは窓ガラスを開放することができ、参拝者を前に軽いセッションも開くことも可能とした。このように演者と観客が近くなるような設計を目指した。