53 の廊下
えんがわ賞

53 の廊下

Name:
小林航明

53 の廊下

小林航明

袋井は東海道五十三次において27番目にあたり、両端の京都宿、日本橋からの真ん中の宿に位置する。現在の袋井の町並みからは東海道に面する栄えた宿街という雰囲気を感じ取れない。そのため、当時は栄えた東海道に面した街ということを感じさせる建物を造りたいと考え
た。
「東海道五十三次」を展示する美術館を取り入れた。これは長いスロープ状の廊下を二重らせん構造にし、頂上で交わるようになっている。しかしあくまでも美術館は表向きであり、このスロープ状の廊下は実際に住民も利用する廊下であり、らせん状に作られた建物の隙間に住居スペースが取り込まれている。作品を見る訪問客には、廊下ですれ違った人はただの通行人に過ぎないが、実際はそこの住民の廊下あり、見ている作品の制作者である。このことは美術館の最後の作品の京都宿を見終わったのちに製作所があることから気づかされる。このようにこの建築は住居の廊下を室と室を繋ぐ道として利用するのではなく、東海道五十三次の作品を飾り、訪問客も通行できるようにすることで、美術館として利用する工夫をこなした。