メグル
藤田亮太郎
彫刻のある街づくりを行なっている袋井市。まちにはさまざまな彫刻が展示されている。こんなにも近くに彫刻があるのに、アートが身近に感じられない。この場所には訪れるヒト自らが創作活動に参加できる場所が求められているのではないだろうか。建物の壁をなくし、ぐるっと一周めぐれるようにする。たくさんのもの、人を見て、刺激をもらう。能動的かつ刺激的な美術館を提案する。建物は、ひと筆書きで描かれていて、駅側からも、ロータリー側からも、マンション側からも入れる仕組みになっている。通り道としても、使用できるため通勤通学の際にもアートに触れることができる。そうすることでアートがより身近な存在になるのではないだろうか。
教員講評
周囲に対してどう開くか、手がかりを見つけるのが難しい敷地に対して、非常に鮮やかな回答を示してくれた作品です。遊歩道を立体化したような一筆書きの空間が、変化に富んだ展示空間や屋上庭園となっていると同時に、囲われた場所と開かれた場所が余白として現れ、多様な居場所が生まれていることも高く評価しました。(後藤)