段々と
太田空
. 新たなプロムナード(散歩道)を建築し、人々を出迎える。 エントランス(管理棟)から離れ、教育棟が影を落とすその空間は、動線から外れ陰湿な空間となり人を寄せ付けない。 そこへL字型のスラブを軸(木、庭、建物)を基準にあたかも帯を巻くように複層化させる。気づけば目線は移り変わり、上へ上へと誘われる。螺旋状に複層化させたスラブにより、空間をシームレスに繋ぎ、それぞれの居場所の性質を優しく混ぜ合わせる。
教員講評
思い切り良く外部空間と内部空間の規模を同程度の床面積とし、また、床に様々な高さを与えることで、季節や天候に応じて居場所を選択できる自由さが生まれた。
また、その床を巡る移動そのものも楽しめる回遊性や重層性を意識してプランニングしている点を評価した。周囲の木々にすべりこむような軽快な建築の構えも良い。(中畑)