[1年]建築設計・基礎 第1課題

木造建築作品のトレース「前川國男 自邸」

担当教員:脇坂圭一/佐藤健司/金子敦史
担当SA:鈴木結梨[B3]/鈴木葉大[B3]/山本弓貴[B3]

課題内容

前川國男の木造建築作品である「自邸」のトレースを行う。前川國男は上野の「東京文化会館(1961)」をはじめ、「弘前市民会館(1964)」、「宮城県立美術館(1981)」、「熊本県立美術館(1976)」ほか、多くの文化・芸術施設を手掛けた日本近代を代表する巨匠建築家の一人である。「自邸(1942)」は第二次大戦前の物資統制下で、床面積100㎡以下という制限の元、設計・建設された。日本の伝統的構造である木造、大きな切り妻屋根に覆われたファサードに、ピロティ、水平連続窓、独立柱(電柱を削り出して転用)といったモダニズムの建築言語を導入した特徴を持つ。伊勢神宮を参照したともされ、日本住宅史におけるマスターピース(傑作)の一つである。
同建物は、江戸東京たてもの園にて移築・公開されており、内部空間まで体験することが出来る。トレースを通して、図面の表現技法を学ぶとともに、時代の潮流と作品の意味についても学んでほしい。