[2年]建築設計A1 第2課題
茶畑の中のアートプレイス
担当教員:脇坂/佐藤/後藤/日高
イサムノグチの光 ~みち~
- Name:
- 鈴木隆公
あがる美術館
- Name:
- 中村亜美
彫刻と眺望の美術館
- Name:
- 白瀧昌寛
鏡回廊
- Name:
- 大平一真
空間の中の静と動
- Name:
- 伊藤勢来
Sense of Unity
- Name:
- 仁藤千裕
課題内容
敷地は牧之原台地の一角、耕作放棄されたと思しき茶畑に設定した。敷地は傾斜地で、そこから富士山や榛原の町並み、駿河湾を望むことができる。この場所に、延床面積1,500m2程度の小美術館を設計することが課題であった。小規模な美術館であるから、アートプレイスという呼び名がふさわしい。中心となる展示室(ギャラリー)の床面積は600m2程度である。その他は、図書室あるいはワークショップ、アトリエ、作業室、事務室や荷解き室、収蔵庫、キュレータの研究室、ミュージアム・ショップなどプログラムの構成は学生の提案に委ねられる。
学生はまず、このギャラリーで、どのアーティストのどんな作品を展示するか想定する。作品は平面(絵画など)であっても立体(彫刻)であっても、展示空間全体をアートとみなすインスタレーションであってもよい。どんなジャンルのアートでも良いから、展示する作品を選択する。それが、まず第一に課せられた課題である。その上で、そのアートに訪問者はどのように向き合うのか考察する。そして、そのアートを鑑賞するにふさわしいギャラリーを設計する。展示室の3次元的な寸法(縦x横x高さ)やプロポーション、展示壁面の構成、作品への光の当て方、自然光を取り込むか人工照明だけで見せるか、等々、が検討課題になるだろう。第1課題での住宅設計において、空間内部での人の行為や活動を考えることが設計の原点であったように、ここでは鑑賞者と芸術作品、観る/観られるの関係が設計の原点となる。
中心となるギャラリーの空間イメージが出来上がったなら、それ以外の要素、例えばワークショップや荷解き室などを付加して行けば建物の全体像が見えてくる。建物をめぐる人と車の流れを考えれば、動線計画が完了する。建物外部の計画、つまり外構計画も重要である。屋外の展示空間を組み込んでもよい。建物内外からのビュー(視線)にも十分注意を払って、設計をまとめ上げて欲しい。(佐藤健司)