[1年]建築設計・基礎 第2課題
火と水のある 125m3
担当教員:佐藤/田内/金子/彌田
yurari
- Name:
- 青木美歩
書見室
- Name:
- 森川未悠
Warm Space
- Name:
- 山崎愛由菜
18 の屋根
- Name:
- 渡邉響騎
走り屋の休日
- Name:
- 志水樹
課題内容
建築学科の1年生にとって、この課題は自ら空間を構想し、それを図面と模型で表現する初めての設計課題である。学生は、前期の図学では製図の基礎を学び、後期の建築設計・基礎の第1課題では名作住宅のトレースに取り組む。それらは設計の前段の予備的な訓練であり、この第2課題で初めて自己の空間を構想することになる。
例年、この課題は5m角ないし5.4m角程度の立方体の内側に小空間を設計するという、やや抽象的な課題である。建築学科に入学した学生の多くは、建築と言えば住宅をイメージする。ここでは、一旦そこを離れて、建築を床・壁・屋根などの構成要素に分解し、それらを再構成することで建築の空間を生み出すという狙いが込められている。しかし、この行為は非常に抽象的である。学生にとって身近で具体的な「住宅」から離れて、抽象的な空間を構想することは極めて難しい。そこで、少しでも具体的に空間を構想する手掛かりになるように、その空間では「火」と「水」を使うことを与件に組み入れた。そもそも建築とは、その空間でなにがしかの行為がなされるために構想されるものであるから、火と水を使う小空間を構想するという課題設定にすることで、具体的な思考を促すことが可能になる。
さらに今年度は、5m角の立方体の内側という制限を125m3の容積の内側と課題を修正し、多様な空間プロポーションに対応できるよう拡張した。人が生きるためには「火」と「水」を必ず使う。住宅とは、それを組み込んだ建築である。すなわち「設備」である。それを考えることは次の第3課題の主要なテーマであるが、ここでは人間と火と水との根源的な関係、その行為を実現するにふさわしい建築空間を構想して欲しいと考えている。(佐藤健司)