空間の中の静と動
脇坂賞

空間の中の静と動

Name:
伊藤勢来

空間の中の静と動

伊藤勢来

機能を分けた3つの直方体の建物を敷地内に不規則に並べ、敷地の形状に合わせた曲線の散歩道を設けた。この意図として、李禹煥の思想が関係している。自然物と人工物、作ることと作らないことなどの二項対立構造のはざまで作品をつくっているため、直方体の人工物と敷地に合わせた曲線の自然の関係性を持った対立構成になっている。

美術館には、60mの一本道をつくり駿河湾が一望できるテラスにたどり着く。明確に景色が見えてくる過程の中で李禹煥の思想を感じられる展示空間が広がる。また、茶畑も同様に自然と考えられるが、実際には手を加えたもので茶畑のアーティフィシャルな面と李禹煥のアーティフィシャルな面の関係性が結びつく。