観られる建築
松井心
この、観られる建築は、住戸の半分を外から見える事によって、 それぞれの 生活のあり方を共有することを考えました。 各住戸のプライバシー空間を 少し開放することで住民同士が、 又は住民と来訪者が交流したり、 お互いの変化に気がつくようになる。街からは、住民の動きが見えるようになっている。あるところでは、子どもが遊んでいたり、またあるところでは会議をしたりなど、住民の生活によって見える形が変わってくる。下層では、少しずつ階段で上がっていき、内部空間と外部空間を行き来できるようになっている。階段自体をベンチとして扱い休憩をしたりそのまま階段として扱ったりなど、多様な使い方を目的としている。階段と各層の住戸でもかかわることができる。
教員講評
住戸の半分を引き込んだテラスの形で外部空間として市松に配置する。この単純な仕掛けが、外部に完全に閉じていた住戸のうちの「気持ちの良い部分」におけるアクティビティが他者に働きかけることを意図している。そしてこのユニットは左右でも上下でも接続が可能であり、所有もしくは賃借するユニットの数を変えることで住宅のサイズや組み合わせの可変が可能となり、都市において集合して住む可能性を大いに感じさせる。(長谷川)