アートから広がる葛布
宇野瑞穂
掛川の伝統工芸品は植物の葛の繊維でできた葛布である。特徴は自然な光沢感があり品がある布で襖に使われることが多いが着物に使われることもある。そんな葛布をアートや日常生活を通していろんな人に知ってもらうきっかけをつくるのが目的である。
この建物は葛布を使ったアートギャラリー、フリースペース、着付け教室などが開ける場が併設している集合住宅である。居住スペースではライフスタイルに合わせて葛布のカーテンや壁でプライベートの空間を自由に変えられるように梁をグリット状に設置。
1階は住人と通行人や地域の人が交流できるようにパブリック階とし、まっすぐの通路は葛布を用いたアートが飾ってあるアートギャラリーが見えるようになっている。1階→2階や3階の廊下→部屋のリビングのガラス張りの所→寝室などの壁がある所、とパブリック空間からプライベート空間とグラデーションにしていろんな交流の仕方ができるように設計した。