おはなしの谷
伊藤暉
コンセプトの「人の活動の取り込みと放出」は図書機能が人を招き,また交流や新しい賑わいの創造を意味し,これらは1階の内外,2階の開架図書エリア等,図書館の随所で確認できます.本を選ぶ場面や本を読む場面(scene)の中にアクティビティやコミュニティを介入させることで従来の図書館にない本と人同士の出会いが創出できることでしょう.この先も持続的に図書館が稼働するためには使用者による賑わいが必要であると考えます.
教員講評
谷、丘、坂、土手といった地形のアナロジーを取り入れ、広々とした一室空間に様々な居場所をつくっていて、それがランドスケープのようなおおらかさを建物に与えている。ややもするとバラバラになってしまいそうな部分の集合を大きな折半屋根によってうまくまとめていて、川向こうから見た建物のプロポーションも良い。(中畑)