吉村順三/軽井沢の⼭荘
寺田侑矢
軽井沢の山荘は、湿気を避けるために、コンクリート造の一階に大きな木造の二階を乗せた形をしている。吉村氏がこの山荘に求めたことは、自然とともにあることを感じられる、質素で気持ちのよい場であることである。二階の大きな窓を全開にすると、部屋にいながら森にいるような開放感があり、まるで、樹の上で鳥になったような暮らしのできる家である。
教員講評
建物は白黒で、木々のみを着彩した表現力を評価した。特に、自然を建物側に引き込むような1階テラスのパースと、建物から自然に近づいていくような2階居間のパースの対比は、RC造と木造の混構造にした意味を示しているようで秀逸であった。(金子)