囲む美術館
後藤賞

囲む美術館Surrounding museum

Name:
坂本稜太
Ryota Sakamoto

囲む美術館

坂本稜太

人工的な周辺環境のなかで美術作品に集中する場をつくるには、その周辺環境との関りを一定に隔てる必要があるのではないかと考えた。そこで、敷地を建物で囲むことで境界をつくり、敷地内を美を鑑賞する場として確立した。また、敷地を囲うそれぞれの建物にそれぞれ異なる機能性をもたせ、多機能化することで課題テーマでもあるアートコンプレックスの実現とそれに伴う利用者の長期滞在化を目指した。

教員講評

敷地の広さや、周囲のオープンな状況に対して、完全に閉じずに建物で中庭を囲った配置計画や、室内外の床の緩やかな変化で応えた作品。その緩やかな変化が豊かな鑑賞体験を生み出している。余白や、雑多な風景をデザインに取り込みながら、この場所ならではの、固有の鑑賞空間を生み出していることに対して高く評価した。(後藤)