獅子舞う通りー祭りと共に集う街
田中葵
掛川には掛川大祭という伝統的な祭りがある。「祭り」という、街に元々あるネットワークを強化し、商店街をさらに繋げることを考えた。この輪の中に観光客や外部の要素を引き込む。敷地内の各町名を調査し、土地割から祭りの拠点や生業を決定することで街全体が魅せる・舞台となる城下町の再生を目指す。屋台小屋を併設した拠点を中心に工芸店や染物屋など祭りに関する場を設け、常時道で繋がる回遊性のある街を計画した。
教員講評
遠州地方で盛んな祭りを通奏低音にして、9カ所全ての敷地に街を再生するきっかけとなる機能と空間を与えている。市民達に馴染みのある祭りに関係する機能や行為であることで、自然に街に循環やコミュニティが生まれ、さらに観光客が混入することを期待させる。一つ一つが丁寧に設計され、人々を導くリアリティが感じられた。(田井)