思索する美術館
大平成耶
美術館とは展示物を見るだけではなく、自分と向き合う場所でもあると考える。選定した作品を元に彫刻にあった空間設計をした。そうすることで、展示物に込められた作者の想いを読み取ることを助長すると共に、自分と向き合う場所として成立するだろう。常設展示は制作された時代順であり、細いトンネル(通路)を通ることで次の展示物へ進み、時代の進みを表している。企画展示室は球体をしており、外観を丘に見たてている。
教員講評
ジャコメッティを対象として選んだこの作品は、様々な幾何学を渡り廊下で繋ぐ、回遊性を持った美術館である。作品を時代順に追い、空間を個性的に与えている。細かいところまで徹底的に体験を空間化しているところは実験的で重要な試みだと言える。外観は広場に散在する遊具のようで楽しげである。(田井)