地の記憶を継ぐ
長尾賞

地の記憶を継ぐInherit the memory of the grand

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松橋求道
Motomiti Matuhasi

地の記憶を継ぐ

松橋求道

静岡県袋井市、愛野駅南口の目の前に位置する上石野公園。調整池を兼ねていたこの敷地に美術館が新設されることとなった。袋井市は「彫刻のあるまち」を目指しており、街中に彫刻・モニュメントが展示されている。その芸術活動の一環として、この美術館にも彫刻作品が常設展示されることになった。私は展示作品としてヘンリー・ムーアの6作品を選定し、元の公園の記憶を継いだ美術館を提案する。

教員講評

水平のスラブを重ねて空間を生み出す提案である。スラブの大きさ、長さ、高さが異なっているので、彫刻作品、スラブ隙間から見える空、水庭、中庭などの幾多のシーンが生まれている。来館者が自由に動き回ることで、各自が変化していく場の風景を彫刻と共に楽しむに違いない。機能に加え周辺環境と交わる佳作である。