虚
田井賞

Imaginary

Name:
鈴木颯太
Souta Suzuki

鈴木颯太

磐田という地域は不便ではなく、かといって特別目立つような特色もない。「なにもない」市であると感じた。「なにもない」というのは決してネガティヴなものではなく住むことに不自由しない、いわば「なんでもある」の裏返しである。「なにもない」という特色を建築に落とし込んだ。訪れた人々を「虚」の状態にするための高さ20メートルもの列柱で圧巻する。動線のスロープから美術展示室から中央広場を見下ろす形になっている。

教員講評

磐田には何も無いことを示す、圧倒的な列柱の広場は、様々なイベント会場になり、施設内からは見下ろすことができる。全体としてアート作品やインスタレーションのようだが、案外そのようなものでしか、この空地は埋められないのかもしれないと思わせてしまう力がある。だからこそ図面や模型にリアリティが欲しかった。(田井)