家庭用デシカント空調システムの省エネルギー性
家庭用デシカント空調システム
(サンポット(株)試作品,ローター提供(株)テクノフロンティア,研究開発統括 北海道大学 長野克則)
潜顕熱分離空調システムは除湿剤(デシカント材)に空気中の水蒸気を吸着させることで,冷房機器の効率の最大化が可能となる空調方式です.デシカントシステムは空調消費電力削減や快適性向上などを目的に個体式(ローター,バッチ式),液体式問わず開発が進められてきました.しかし,デシカントシステムは比較的大型化しやすく,またイニシャルコストがかかるため一般住宅や小規模ビルへの導入が避けられる場合があります.さらに,エアコンに代表される空調機との緻密な連携が必要であるため,一般住宅において居住者がこのシステムを最適に運転することが難しいという問題も抱えています. そこで本研究ではこれまで,コンパクトで安価な家庭用デシカントシステムの構築を目指して研究を行い,実住宅にこのシステムを導入した実証試験を行い,省エネルギー性の検証を行っています.