2022.0709 カケガワ イチゴオテツダイ? #J-BASE
先日、普段通りに設計課題に勤しんでいたところ、掛川ランドバンクの和田さんから突然のお誘いが、「ちょっと興味あったら明日いちご農家のお手伝いしない?」とのこと。
二つ返事で「行きます!」
僕の祖父母の家では米といちごを主体とした農家だったので手伝い経験もあり、久しぶりのビニールハウスにワクワクしていました。我々J-BASEはまちづくりに参画していることもあり、地域住民と多くつながることができるのは本当に幸せなことなのです!!
しかも年配の方々ときたら町についても詳しいし面白いお話もたくさん聞けることでしょう。
当日、夕方17時よりお迎えが来て、車で10分もかからないビニールハウスへ案内されました。この日の掛川は相当な大雨でそそくさとビニールハウスへ避難します。
余談ですが僕はハウスの空間がかなり好きで、あの細くて軽くて最低限で完成した構造体にビニールという弱い外皮をつけるだけ。なんて簡素で無駄がなくて美しい軸性が感じられるのでしょう。
ハウスの中はほんのり熱気を感じ、数人の人が既に作業を行っていました。近づいてくる男性を見ると、若々しい! 農家と聞いて勝手に60、70代と想像していたので大変失礼ですね。
今回お手伝いをさせていただいたのは「農園むすび」の松浦直矢さんです。お話を伺うと、なんとなんとまだ20代。そして農業ではお米とイチゴを行うそうで思わず言ってしまいました。「ばあちゃんといっしょです!」多少九州について知っている人がいましたらわかるかと思いますが、佐賀県の米とイチゴなのでアレとアレですよね。是非みなさんも佐賀まで食べに行きましょう。本当に美味しいので。ばあちゃん元気かな。
若々お兄さん農家は一から丁寧に今回の作業内容を伝えてくださり、スムーズなお手伝いができました。内容としては、イチゴの苗を植える土ではなく、水分の凝縮された「ココバッグ」と呼ばれるココナッツの外皮の繊維を用いた土のようなものを開封、整地していきました。
ココバッグの中身 作業を頑張るアリタサンとカネコサン
そんなこんなで汗水を垂らして大雨の中、ゴリゴリの雷の中、開封しまくりひと段落ということで本日の作業は終了、、、
と思いきや本番はここから。
「じゃあ隣のハウスへ行ってBBQするよ!」 めっちゃワクワクするじゃないですか。
隣のハウスへ入ると農業をやるには未完成の内部空間でした。
かなり圧倒されたのですが、空きビニールハウスをシアターとして活用するのめちゃめちゃ良いです!(シアターWSとか始まったら活用広がるよねと、カネコサンとコソコソ話してました)
その仮設的な空間にシアターを設けてBBQをしながら、ライブや映画を見て一日の終わりを満喫します。他にもお手伝いに来ていた方生産の野菜、松浦さんのお米など地元食材を堪能し、ミスチルのライブとビールで疲れを流し込みました!働いた後のビールの美味さは格別ですね。
私たちがシェアハウスをする意義、まちづくりに対してなど話していくうちに、松浦さんがどうして農家を営むことになったのかをお伺いしました。
元々祖父母が農家だったそうで、田畑を駆け回って生活をしていたことが根源にあるそうです。
大学では経営、経済系を学んできたが自分がやりたいことを振り返った時に小さい頃の生活を思い返した。肌に染み付いた「農業」がやりたいことなのだ とのこと。 そして田畑を通じて掛川の街を変えたいともおっしゃっていました。
実際に、荒田一面に花を植えて有機栽培利用や農業体験活動を通じた地域参加型農園まちづくりなどを行い、笑顔あふれるたくさんの写真を拝見させていただきました。農家かっこいいゾ、、、
私たちは建築を通して街や風景について考えていますが、より自然的、生物的な視点から風景を作り出すことができるのは産業を生業とする人たちの方が近しいのでしょう。(建築に近づければランドスケープや庭師ですね)若い農家さんが減っている現代においてこのような思想を持ちながら働いている農家さんはいらっしゃるでしょうか。
ストイックすぎてアーティストというか、アスリートというか、、
「まちづくり」と一言で言って、自分達の生活領域である駅前周辺しか考えていませんでした。少し足を運んだ農地だって同じまちです。我々の駅前、城周辺といったようにある程度の領域で考えているよりも遥かに大きな視点で見ている松浦さんに痺れました。まちを考える・環境を読み取るとは何なのか改めます。
より良い掛川を目指して。
誘っていただいた和田さん、共にお手伝いした地元の方々、農園むすびの松浦夫妻 この度は本当にありがとうございました!またお手伝い参加させていただきます。
まだまだ農業立ち上げ段階で人手は欲しいようなのでご興味持たれる学生はタイラボ、J -BASEまでご連絡ください。
タイラボ M1 有田晃己