2026.08.19

修士研究現地調査【後編】広島県庁訪問

こんにちは、脇坂研究室M2の梅田怜緒です。

前編に続き、広島県での修士研究現地調査について紹介します。

2026年8月19日は、脇坂先生、武庫川女子大学の西山先生とともに広島県庁を訪問し、「広島型建築プロポーザル」における市町への支援内容や運営体制についてヒアリングを行いました。

また、今年度開催予定の設計者選定シンポジウムについても打ち合わせを行いました。

広島県庁舎(設計:日建設計、竣工:1956年、改修:2022年)の外観

広島県による市町への支援

広島型建築プロポーザルの特徴の一つが、県による市町への支援です。

県では、過去の募集要項や審査資料の提供、審査委員の紹介などを通じて、市町がプロポーザルを実施できるよう支援しています。

ヒアリングで印象的だったのは、県がすべてを決めるのではなく、市町の自主性を尊重している点です。

例えば、県が提供した過去の資料を参考に、市町がそれぞれの施設に合わせて募集要項や審査方法を決定します。

一方で、専門的な支援があっても、実施に必要な人員や時間の確保は市町にとって大きな課題であることも分かりました。

「質の高い公共建築」とは

今回のヒアリングでは、「質の高い公共建築」についてもお話を伺いました。

県の担当者が特に重視していたのは、機能性、構造的安全性、コストです。

デザイン性だけでなく、実際に利用する人の使いやすさや、維持管理まで考えることが重要だというお話が印象に残りました。

これは、前日に訪問したトレッタみよしでの施設管理者へのヒアリングともつながる内容でした。

県・市町・施設管理者では、建築に対する立場が異なります。それぞれが考える「質の高い公共建築」の共通点や違いを整理することで、設計者選定のあり方をさらに考えていきたいと思います。

 

設計者選定シンポジウムに向けて

続いて、広島県の吉田部長と、今年度開催予定の設計者選定シンポジウムについて打ち合わせを行いました。

打ち合わせでは、広島型建築プロポーザルが始まった経緯や、市町への支援が広がった背景についてもお話を伺いました。

特に印象的だったのは、県が制度を設けるだけでなく、市町担当者が集まる会議などで事例を紹介し、取り組みを知ってもらう活動も続けていることです。

シンポジウムでは、県・市町・設計者それぞれの立場から、公共建築の設計者選定について考える機会にしたいと思います。

吉田部長と打合せの様子

今後について

今回の2日間の調査を通じて、プロポーザルを実施する市町と、それを支援する県の役割分担を具体的に把握することができました。

今後は府中市や熊野町などでも調査を進め、自治体ごとの運営体制や県による支援内容を比較していきます。

また、設計者選定時に重視された内容と、完成後の施設管理者・利用者による評価を照らし合わせることで、質の高い公共建築の実現に必要な仕組みを考えていきたいと思います。

調査の合間には、広島県庁近くのカフェで脇坂先生、西山先生と昼食をいただきました!

先生方との昼食の様子