修士研究現地調査【前編】三次市役所・トレッタみよし訪問
こんにちは、脇坂研究室M2の梅田怜緒です。
2026年8月18日・19日の2日間、修士研究の現地調査として広島県を訪問しました。今回は脇坂先生、武庫川女子大学の西山先生とともに、ヒアリングと施設見学を行いました。
前編となる18日は、三次市役所と農産物直売施設「トレッタみよし」を訪問しました。
修士研究について
私の修士研究のテーマは、「建築技術者が十分に配置されていない自治体において建築プロポーザル実施を支える仕組みに関する研究」です。
公共建築の設計者を提案内容などから選定する「プロポーザル方式」は、地域や施設の特性に合った建築を実現するための手法の一つです。一方、募集要項の作成や審査委員の選定などには専門的な知識や人員が必要であり、小規模な自治体では実施が難しい場合があります。
そこで、広島県が市町のプロポーザル実施を支援する「広島型建築プロポーザル(市町支援型)」に着目し、その運営体制や支援の実態を調査しています。
三次市役所でのヒアリング
最初に訪問した三次市役所では、「トレッタみよし」の設計者選定における運営体制や、広島県から受けた支援についてお話を伺いました。
当時、三次市では複数の公共建築事業を進めるため、事務職員を中心とした「特命プロジェクト推進部」を設置していました。
県から募集要項の作成や審査委員の選定に関する支援を受けながらも、事業の進行管理や最終的な意思決定は市が担っていたことが分かりました。
また、三次市ではその後もプロポーザルを継続して実施しており、経験を重ねることで庁内にノウハウが蓄積されていることも印象的でした。
トレッタみよしの見学・ヒアリング
続いて、広島型建築プロポーザルによって設計者が選定された農産物直売施設「トレッタみよし」を訪問しました。
施設では、地元の農産物や加工品の販売に加え、芝生広場を活用したイベントなども行われています。
特徴的なのは、木の柱や梁が印象的な大きな屋根と、開放的な吹き抜け空間です。
一方、施設管理者へのヒアリングでは、空調性能や商品の保管スペース、搬入動線など、日常的な運営における課題についても伺いました。
特に興味深かったのは、三次市が設計者選定時に「機能性」を最も重視していた一方で、完成後には使い勝手に関する課題が生じていたことです。
設計者選定時に何を評価し、それを完成後の施設の使いやすさへどうつなげるのか。今回の調査を通じて、研究の重要な視点が見えてきました。
今後について
今回の調査では、プロポーザルを実施する市の体制と、完成後の施設運営の実態を把握することができました。
今後は他の自治体との比較を通じて、県による支援がどのように機能しているのか、また、設計者選定の仕組みが建築の質にどのようにつながるのかを考えていきたいと思います。
後編では、翌19日に訪問した広島県庁でのヒアリングについて紹介します。
最後は脇坂先生と広島名物のお好み焼きをいただきました!




