25.6.21-7.9 カンボジアワークショップ活動報告1
先月6月21日から7月9日までカンボジアでのセルフビルド国際ワークショップに参加しました!
今回はそちらのレポートを作業編(4回)と観光編(2回)の全6回に分けてご紹介させていただきます。
今回参加したワークショップの概要を簡単に説明します。
本ワークショップは、台湾実践大学建築学科のGuo Chou Chen教授主導の国際セルフビルドワークショップです
参加校は、実践大学(台湾) UCSI大学(マレーシア)、静岡理工科大学(日本)、加えて本年度から大阪公立大学、岡山理科大学(日本)が参加し、3カ国計51人の合同国際ワークショップとなりました。
敷地は、カンボジア バッタンバン州 ムン群郊外の小学校敷地内です。
約2週間という短い施工期間の中で配置/動線計画、材料調達、施工まですべてを学生たち主導で行っていきます。
特に最初の1週間は、昼間に施工夜に設計/エスキスとかなりハードなスケジュールとなっています。
また今年は、参加大学/学生が多いことから、2棟(教室棟、教室・図書・保健室)建てることなり、既存校舎を含めた3棟の視線・動線の関係性など設計も複雑でした。
ワークショップ後は、敷地であるバッタンバン州を離れ、アンコールワットのあるシェムリアップ、首都のプノンペンを観光し、約3週間の工程を終えました。
2024.6.21
ワークショップ1日目
1日目は首都、プノンペン国際空港に到着し、車で約6時間かけて敷地のあるバッタンバン州ムンへと移動しました。
到着後最初に、前年度のプロジェクトの建物を見学し、規模や使われ方・雰囲気、材料や施工方法などを確認しました。
プノンペン国際空港での待ち合わせ
これまで、オンラインで打ち合わせていた。日本、台湾、マレーシアとの初顔合わせ。
敷地のあるバッタンバン州ムンへの移動。日本とは異なる田園風景が果てしなく続いていた。
到着後、前年度の物件を見学し、プロジェクトの全体像を把握。
各々校舎の規模や使われ方、建築材料や収まりなど今回のプロジェクトで建設する建築のイメージを膨らませていった。
夕食時の自己紹介。
6月22日
ワークショップ2日目
・作業内容
・敷地実測(既存棟、樹木、アプローチ(門等)の確認)
・新校舎配置検討
・敷地墨出し
2日目は、主に敷地の実測調査を行いました。ここでは、敷地境界線と既存校舎、樹木、遊具、門などの距離を測定し、今回新たに新設する校舎の配置や大きさを検討しました。
セルフビルド建設期間中の朝食の様子。
ワークショップ期間は、朝6時30分にロビーに集合し、周辺の屋台に朝食を取ったのちに現場に向かう。
グループごとに行われた新校舎の配置検討スタデイの様子。
実測と配置の検討は、全51人の学生を6チームに分け、チームごとに行った。また、ある程度検討をすると、皆で集まり、班ごと発表し、他チームの学生や各校の教授陣より、討論を重ねた。 これは、現場の隣の既存校舎教室で行われた、配置スタデイの様子。
敷地の実測は原始的な巻き尺を用いて行われた。誤差が大きいことや慣れていないこともあり、作業は難航した。
昼間に案が決まらなかった日には、夜持ち越して検討する日もある。
写真は作業が終わった後、夜、ホテルロビーでのミーティングの様子。
チームごと配置計画などを検討したのち各大学教授陣たちの前で1~2分でプレゼン討論する。
2024.6.22
ワークショップ3日目
作業内容
基礎位置の決定
墨出し
基礎掘削
2日目の敷地の実測・調査/配置の検討を終えて3日目には,いよいよ建物基礎の設置作業を行いました。
手順としては、まず敷地に縄を張り、基礎(独立基礎)を設置する位置をマーキングします。
そして、基礎位置を手彫りで穴を掘り、割栗石を詰めて、捨てコンを打設。レベルを出して基礎を挿入する流れです。
地面を掘る作業、コンクリートを練る作業、基礎を挿入する作業すべてが手作業での施工だったので体力的にも大変な作業でした。
「クワ」を用いて、敷地の基礎接地部分に穴を掘っている様子。
普段使わない道具。なれない作業であったので体力的に大変な作業であった。
石を詰め終わったら、レベルを出すために「捨てコン」を打設していく。穴の高さ、穴底の水平が取れるように計測しながら慎重に仕上げていった。
敷地の隣にある既存小学校では、通常通り授業が行われていた。授業の合間など、校舎建設の作業に興味を持った地元カンボジアの子供たちが遊びに来た。
今回のレポートはここまでです。
M1白瀧昌寛