2022.07.13 髙橋一平スペシャルレクチャー
7月13日、平日ではありますが、建築家の髙橋一平さんがスペシャルレクチャーのため、横浜の方からいらしてくださいました。
4時30分からのスペシャルレクチャーでしたが、田井研究室は13時30分から新建築の月評の批評会を行なっていました。学生たちは、当日までに12ヶ月分の月評を読み、興味や疑問を抱いた点のプレゼンシートを制作しなくては行けませんでした。一平さんの月評は、初めて出会う言葉たちの連続で、僕の頭の中は入学後初日のクラスルーム状態でした。寝るに寝られぬ状態が続き、気付くと体調を崩していました。(※エアコン疲れで一平さんのせいではありません)
なんとか学生たちはプレゼンシートを制作し、批評会が始まりました。他の学生たちの着眼点に自分自身も考えさせられ、それに対する一平さんの返し、言葉のひとつひとつから多くのものを学びました。実際にワークショップを行なって得た視点は興味深いものがありました。終了後、他の学生たちと話し合った中でも「月評の批評会すごく良かった、またやりたい」とのことで、幹夫さん今後もどうぞよろしくお願い致します。
16時30分、田井研究室では珍しくタイムスケジュール通りにスペシャルレクチャーが始まりました。
まず、建築を設計するにあたった建築家(一平さん自ら)の立ち位置について話されていたと思います。環境によって機能が決定する“外側からつくる”という計画理論は、完全には理解し得ない当事者の思いを察するように建築を設計したとしても、一時的で問題解消な産物にしかならない、建築の本質にかけ離れた行為を否定する姿なのだろう。“意志”を持った建築を提案するとはどういう事なのか、お話を聞きながら掴む事ができました。見せてくださった写真ひとつひとつのシチュエーションの細かさから、風景を作り出す方法にも多くの手段があるのだと気付かせてくれました。
改めて、自らの考えをより正確に伝えるために言葉の精度を高める事から、建築家の持つべきスタンスと多くの学びのある時間でした。
髙橋一平さん、この度はありがとうございました。
田井研究室 M1 疋田
※今回、髙橋一平さんの月評批評会を行なった中で、使われた新建築の月号は2021年1月号から12月号です。理工科大学の図書館にも置かれていると思われるので、学生さんたちはぜひ読まれてはいかがでしょうか。