2022.11.04

2022.11.3 新・静岡市民文化会館 リサーチプロジェクト 文化芸術団体ヒアリング1日目

タイラボでは現在、新・静岡市民文化会館のリサーチプロジェクトに関わっております。

その一環として、11月3日、4日の2日間、文化芸術団体へのヒアリングが行われました。

この記事は1日目についてです。

 

 

最初に「シズオカオーケストラ」で活動されている井上泉さんにお話を伺いました。

シズオカオーケストラは、静岡のおもしろさを再発見できるような活動を行なっている団体です。名前は、様々な人々が活動する静岡を音楽に見立てていることが由来とのこと。

その人にとって大切な静岡のスポットとエピソードを交換する「しずおかのひみつ交換所」や、看板のフォント一つから発想される企画など、この地域で活動されている方ならではのお話を聞くことができました。

観光客をおもてなしする仕掛けをしたい、活動に使いやすい屋外空間が欲しいといった、新文化会館に期待することも伺いました。まち歩きの企画もされているということで、静岡市民文化会館の役割をまちへ大きく広げて考えていくことができそうです。

 

 

次に伺ったのは、静岡舞台芸術公園です。

舞台芸術公園は、静岡県舞台芸術センター「SPAC」の活動拠点であり、公園内には稽古場やホール、宿泊施設が点在しています。ほとんどの建物が礒崎新氏設計ということで、その空間に圧倒されながら、自然豊かな公園内を巡りました。

下の写真は野外劇場です。木の間から演者が登場できたり、お茶の木の間で演技できたりといった、環境を利用した仕掛けがありました。バックヤードも見ることができ、貴重な体験となりました。

楕円堂やBOXシアターなども見学させて頂きました。

楕円堂は、畳の回廊がとても美しく、周りの自然を一望できる明るい空間が印象的でした。そこから黒塗りの暗い階段を降りていくと、特徴的な屋根架構が現しになった劇場へと繋がります。周辺環境と明るさ、暗さが効果的に使われ、建築の中に1つのストーリーが出来上がっていました。

上の写真は稽古場棟の一室です。ここで演じる演者さんを、隣のBOXシアターから見るという形の公演もされたそうです。建物が様々な形で活用され、演劇が行われています。SPACの内野さんに解説をいただき、演劇に関し知識を深めることができました。

 

 

最後は、静岡市文化・クリエイティブ産業振興センター(CCC)でのヒアリングです。

CCCは、パフォーマーやデザイナーなどの活動支援や、ネットワークづくりなどをされている団体です。静岡の持つ文化芸術面でのポテンシャルに関して、多くのお話を聞くことができました。

静岡で様々な活動が行われ、人々の意識も変わってきているようです。そんな中で、新文化会館が市民の中のパフォーマー、プロ以外の人達にも開かれた場になることを期待していると伺いました。街に施設が散在するような形で大学を作りたいといったお話も聞くことができ、改めて街と文化施設の関係性を考えました。

 

田井幹夫研究室 B4 松橋求道