2022.12.24 いざ長谷川家長屋門へ 遠回りの旅
私、疋田の年内最後の投稿となります。
本日は、島田市内に唯一残る茅葺長屋門に訪れたお話です。
もとより山を走ることが趣味であったことから遠回りのひとり旅を計画しました。
日常的に走っている6つのルートの中でも一番過酷な伊太和里の湯越えです。(一番好きなルートでもあります)
伊太地区と大津地区とを繋ぐこのルートの途中には“伊太和里の湯”という温泉もあり、バイクや自転車で山を登り、温泉に入って食事をとりお帰りになる方も多いようです。しかし、今回私は通り過ぎます。ええ、なぜなら目的地は長谷川家長屋門ですから。
なかなかの坂ですが、風景が素晴らしいのでそこまで疲れを感じることがありません。車通りも多くはないので、しっかりと風の音や鳥の鳴き声を楽しむことができます。
私は田舎っ子なのでこのような環境、風景が大好きです。
田畑ののびやかな景色の中でトボトボと向かいます。(あともう少し)
この小山の向こうにあの長谷川家長屋門があります。左半分の間伐がされている点からも文化財の保存に配慮されている様子が伺えます。
堂々と構えるこの茅葺屋根の建築こそ、1864年に建立された長谷川家長屋門となります。間口10m(5間半)奥行き3.6m(2間)、門は茅葺の入り母屋造りとなります。長谷川家は、江戸時代初期に、大水から街を守るために活躍した島田代官の長谷川藤兵衞長盛の親戚にあたる家系で、代々尾川村の名主を務めていました。現在でも綺麗に保存されていまして、この門の奥にあるお家の方が周辺の手入れをなさっていました。
夏季には涼しげな、冬季には温かみのある風景の一部に。
“ 四季 ”と“ 建築 ”の関係性を改めて考えさせられる機会になりました。
バイト先での素敵なショットをおそそわけ
田井幹夫研究室 疋田大智