コンクリートの乾燥収縮によるひび割れは、かつてはコンクリートの単位水量が大きく影響するとされていました。しかし、近年の研究では、使用する骨材の物性、とりわけ乾燥収縮率が影響するとの見解が示されるようになりました。静岡県内では、生コンクリートの材料として、川砂利・川砂が多く用いられています。川砂利・川砂は、コンクリートの流動性を高める効果がありますが、これに収縮ひび割れの原因が潜んでいる可能性があると考え、今年の8月下旬から、卒業研究の一環として、川砂利とその比較対象となる石灰砕石(収縮率が小さい)の乾燥収縮率に関する実験を進めています。実験では、骨材にひずみゲージを貼付し、吸水過程/乾燥過程におけるひずみの変化を求めています。間もなく、結果がまとめられますので、そこから骨材の乾燥収縮率を評価する予定です。