2022.08.24

レモン画翠_「第45回 学生設計優秀作品展」ー建築・都市・環境ー作品集

 

レモン画翠が主催している「第45回 学生設計優秀作品展」ー建築・都市・環境ー作品集が届きました。

2021年度 優秀賞の 鈴木颯太さんの「花ハ紅,柳ハ緑」が掲載されています。

鈴木さんの作品は,挑戦的な案で,概念と具象が入り混じっています。

短時間では理解し難いですが,以下の推薦文を読んでいただくと意図がわかるかと思います。

 

本学の意匠・計画系卒業研究では,前期に調査研究論文を執筆して思考力を身につけ,

後期の設計にて提案を行っています。

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鈴木颯太さんの作品は、複雑なコンセプトを形態化した興味深い提案である。静岡県西部浜松駅前のバスターミナルを対象地とし本来の機能を改善し「居場所」「文化創造」「交通ネットワーク」を提案している。浜松市は海から山まで細長い79万人都市。バスは駅前を基点に沿岸部や山、近隣町村へと多くの人々を運んでいる。前期の卒業研究『近年の建築領域における植物利用数の推移』では植物が建築のエレメント化している近年の動向を明らかにした。コーリン・ロウ「透明性 虚と実」をベースにしており、本計画においては地階から屋上庭園まで植物層のように場が作られ、それが実から虚へのグラデーションとなっている。訪問者が「居場所」(ワークスペース、喫茶、バス待合)を発見し「文化創造」(図書、ステージ)する。それが周辺へと運ばれて行き、更なる創造を産むことであろう。目に見ないものを建築化した挑戦的な案である。

静岡理工科大学建築学科 准教授 長尾亜子